２００９年秋タカの渡り観察記録（その２）

２００９年秋　　ふれあい探鳥会タカ観察グループ記録

１０月４日（日）
　・権現山　７：５０−１４：３０　曇り　大山の裾野から上はガスがかって
　　いた。２０〜２４℃、北東１−２、当初は池上武比古、菅原洋子で観察、
　　１１時前からふれあい探鳥会のメンバーが合流、１２：３０以降は約１０
　　人で観察。
　　渡り　サシバ７２、ハチクマ１７、ツミ３、中型タカ１５
　　非渡り　サシバ２、ノスリ３、ハヤブサ２、クマタカ１、オオタカ２（朝
　　　方は幼鳥、午後は同じ個体と思われるのが何度も頭上を往復）

　　９：３０　サシバ２　大山の上に（探鳥会グループ）
　　９：３１　ハチクマが1羽ずつ、３羽が望楼からみて３００ｍ東に高度８０
　　　　　　　０ｍで急に現れ西に。
　　９：５２　サシバ３　東との山との中間、高度６００ｍから北西に１８羽
　　　　　　　が流れるように飛ぶ。かろうじて３羽はサシバと見たが、ほか
　　　　　　　は同定できず。
　　９：５０　サシバ３（以下のケースはほとんどが北東，高度８００ｍの頭
　　　　　　　上に現れ、上昇）
　１０：０５　サシバ５（探鳥会グループ）
　１０：０９　サシバ２
　１０：１３　ハチクマ６
　１０：１８　サシバ７、さらに３で計１０、ハチクマ２
　１０：３２　サシバ２、ハチクマ２（探鳥会グループ）
　１０：５３　サシバ３０　これまでとは反対の約２キロ南西、渋沢丘陵方向
　　　　　　　の高度１０００ｍでタカ柱。
　１１：０６　サシバ１０　大山方向の高度１０００ｍかなり遠い
　１１：３５　サシバ１　上空に突然現れ南に
　１２：４２　ハチクマ１
　１２：４３　ハチクマ１、ツミ　同様のパターンで南西へ
　１３：１０　サシバ２
　１３：２６　サシバ５
　１３：３７　ツミ２
　１４：０８　ハチクマ３

　以上、ほとんどのケースは、頭上に急に現れ、高度を上げて南西に行くパタ
ーン。登場したときから高度が高く双眼鏡でやっと把握できるほどで、見落とし
がかなりあるようだ。
探鳥会グループが登山途中に見たケースも含めて考慮すると、この日のサシバ
たちは大山近くを越えたのが少数で、ほとんどが遠くでサーマルに乗って飛来、
弘法山、権現山の頭上で新たなサーマルをつかまえて、渋沢丘陵方面の南西方
向に滑空していった。

　コサメビタキ、エゾビタキが朝からにぎやか、キビタキ、サンショウクイの
姿も。
　アオバトが５羽程度で何度も飛来、ヒメアマツバメは３０羽の集団がにぎや
かに行ったり来たり。

10月８日（木）
権現山　
台風通過　2日間の雨をもたらした台風の後、午後からは風も収まって晴れ、
権現山ではサシバ７が頭上を通過（菅原洋子）

権現山　
１０月９日（金）　
６：５０〜14：30　晴れ　18℃−22℃　ＮＷ１　富士山は5合目以上が雲
池上武比古、菅原洋子、倉川典夫、佐藤喜代子、東条英次、小泉俊江、倉川
典夫、渡部徹の８人、東京電力秦野変電所前（東電と略します）９：０５〜
１４：００竹信武、稲田伊史、霜鳥秀子の３人

　渡り　サシバ８０　ノスリ３　ハチクマ４　　非渡り　チョウゲンボウ１、ノスリ
３、ハヤブサ３、チョウゲンボウ１

９：２５　サシバ２　（東電）鉄塔上空を西へ、NE方向上空へ
９：５３　ノスリ１　（東電）NE真上に上昇
１０：００　このころ中井でサシバ３０
１０：２５　ハチクマ１、ノスリ１（東電）　いずれも南東から北西へ
１０：４８　ノスリ１　SE方向で上昇
１０：５５　サシバ６　（東電）ＳＥからＷへ　
１１：００　サシバ８　二の塔の方向に流れる
１１：０３　サシバ８（東電）NWからWへ
１１：０７　サシバ７（東電）タカ柱をつくり上空からNWへ
１１：１０　サシバ１（東電）Wから上空へ
１１：１３　サシバ２（東電）Wから上空へ
１１：１９　サシバ３　突然、望楼上に現れてＳＷに　チゴハヤブサがＥに
　　　　　　サシバ１　同様
１１：５５　ハチクマ２（東電）　Wから上空へ
１２：００　ハチクマ１（東電）　NWからNへ
１２：５５　サシバ２５　大山上空をＷへ
１３：０３　サシバ５　　大山頂上下をWに
１３：１８　サシバ１　　同様

　後日の話では、９日に東林間の方が菜の花台で観察したところ、けっこうタカの柱
を見て納得したとか。

10月１０日（土）　

権現山　８：４５〜１４：３０　曇り　風N1〜３　16℃〜23℃
池上武比古、菅原洋子、小林弘子、淺川久子、池上武比古、嶋田昌行、脇田信雄の７人
東京電力秦野変電所　　竹信武、稲田伊史、水越康友、金子精一・光江夫妻の５人
渡り　サシバ１９　ノスリ５　ハチクマ１　タカ？２３

９：０３　サシバ１、ノスリ１　　頭上を必死に羽ばたきながらＷへ　Ｅに遠く不明タカ６。
９：３０　ノスリ１　ＥからWへ　　不渡り　ツミ　不明タカ　６　SE高麗山方向に
９：５０　ハチクマ　（東電）SWへ
１０：００　上空でノスリ？にツミがまとわりつく。ノスリ１　ＳＷへ、サシバ１　　いずれも上空をＥからWへ　　サーマルの力不足か、このころのタカは必死で羽ばたき、上昇気流を探していた。
１０：０９　タカ？がNEからＷに　ＳＰ２が同様に
１０：１５　ハチクマ２、ＳＰ３がSE遠くに旋回、海上に
　　　　　　SP２が同様　10：２３　ＳＰ３が同様に　
１０：３１　サシバ１　ＳＷに　　１０：５４　雨上がる
１１：０７　タカSP２　頭上高く旋回、ＳＷに　　１１：１４　タカSP１　Wに
１１：２５　タカSP１　チェックメイト上に
１１：２７　サシバ１　上空高くSEに
１１：５５　サシバ３、サシバ７、サシバ１が次々と真上で旋回、SWへ
１２：２０　タカSP３
１２：５９　ノスリ１　SWへ
１３：０５　タカＳＰ１　Ｓはるかに、Sへ
１４：５３　ノスリ　EからWへ

台風一過で晴れる予報だったが、朝から富士山５合目以上は厚い雲に覆われ、気温は
16℃から18℃の上にはなかなか行かなかったので、寒いぐらいだった。晴れているの
は南の高麗山あたりだけだったが、10時過ぎには寒冷前線に伴う雨で冷え込み、11時
過ぎにやっと晴れる。
この日は、全体としてドンより曇り、温度の低い中、SEの高麗山方面だけは晴れていたことが原因なのか、はるかに遠くて同定は出来ないが、タカSPの連発。とてもじゃないが、同定にはお手上げだが、多くがSW方向に流れていることをみると、伊勢原方面から現れた南下組のようだった。これまでは、望楼から南の観察は「ほとんど出ない」とみて半ば捨てたような対応だったが、これで全方位観察が求められることになった。

１０月１１日（日）
権現山　８：１０〜12：００　　12〜14：00　金子夫妻
以降h　　快晴　久しぶりに富士山がきれいに見え、５合目上が冠雪、風力
０、 １７〜24℃　池上武比古、菅原洋子、金子精一・光江夫妻、小泉敏江
穐田コウの６人　　東京電力秦野変電所　稲田伊史、竹信武

渡り　ノスリ６、サシバ１、チョウゲンボウ１　タカ？１０　非渡り　ノス
リ２、ハイタカ１、ツミ３、オオタカ２　

８：５６　ノスリ２、チョウゲンボウ１　相次いでSWへ１
９：３４　サシバ１（東電）　NWへ
１０：２３　ノスリ２　上空からSWへ
１１：０２　タカSP　はるか上空でWに流れる
１２：２１　ノスリ１　SEから上空へ
１２：５０　タカＳＰ２　望楼上空で旋回後、SWに滑空
１３：２０　タカSP１
１３：２７　ノスリ１　１３：３０　ＳＰ１　１３：３２　ＳＰ１　ＳＷへ
１３：３５　ＳＰ１　チェックメイト上をSに

天気、条件はこれ以上はなかろう、とう環境だったが、サシバの姿はほとんど
ないので、１２時で全体としての調査は切り上げる。この日は、昨日と同様に
伊勢原ルートか？、南東方向はるか遠くに次々と出ていた。何とも遠くで、同定
できなかった。

伊勢原市・仁ヶ久保林道
７：５０〜１４：００　晴れ時々曇り　２５〜２８度　W１　吉邨　隆資
　渡り　サシバ４、ハチクマ１、ノスリ４、ツミ４、ミサゴ１
非渡り　ハチクマ１、ノスリ１、クマタカ１、オオタカ３、トビ７

稲村ガ崎から西へ移動する一団が、海岸沿いから内陸側の丘陵で渡りコース
を変える渡りルートの一つがあるのではないか（吉邨）