植物と鳥をとりまく関係のとりどり
講 師: 多田多恵子氏 立教大学・ICU・東京農工大学非常勤講師、日本植物友の会理事
植物と鳥は、互いの生活や繁殖において、直接的・間接的に大きく影響を及ぼし、依存しあっています。
多くの鳥が植物の実や種子を重要な食糧源としています。
このとき鳥の種類によって、実や種子を破壊する破壊者となる場合と種子散布者となる場合があります。
植物と種子散布者である鳥は互いに助け合う関係ですが、そこには微妙な駆け引きがあります。
一度に多量に食べられず、すこしずつ何回にも分けて食べられるよう、植物はわざと苦みや渋みを実に潜ませています。
わたしはこれを「ちょっとだけよの法則」と呼んでいます。
植物の実が一度に熟さずにすこしずつ時間をおいて熟すのも、「ちょっとだけよ」の別戦略です。
堅い殻のナッツを貯食する鳥もいます。ヤマガラはエゴノキの種子を食べますが、一部を蓄えて散布します。
植物と鳥の間には他にもさまざまな関係があります。
花の蜜を吸って花粉を運ぶ送紛者となる鳥もいます。
アメリカ大陸に真っ赤な花が多いのは、そこに花の蜜を吸うハチドリがいたからです。
多くの鳥は植物を食べる虫を餌として利用しています。
このことは、間接的に鳥が植物の成長や繁殖を助けているということです。
お返しに、植物は鳥に営巣場所や休息場所、食事場所、ねぐらを提供し、また営巣の巣材を提供しています。
植物と鳥の間には、種子散布や送粉の関係だけでなく、さまざまな共生関係があるのです。
日 時 :9月3日(日) 午前10:30〜12:30(開場10時)
会 場 :フジサワ名店ビル6階イベントホール(藤沢市南藤沢2-1-1)*駐車場はありません
参加費 : 資料代等 200円
主 催 :藤沢探鳥クラブ
後 援 : 藤沢市
問合せ先: 藤沢探鳥クラブ 藤山
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