2008年秋タカ調査記録
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ふれあい探鳥会・タカ渡り調査グループ(文責 池上)
記述は場所、日時、観察時刻、天候(天気、風向、風力、気温)観察者名の順です。
9月12日(金)菜の花台 6:58―9:45、晴れ、南2,28度。竹内勝夫。
9:20 サシバ5 秦野盆地を低空の羽ばたきで通過、菩提あたりで上昇気 流に乗のって旋回。
9月13日(土)荻野第一展望台 8:20−11:30 晴れ0、竹信武
10:20、10:40、サシバ1羽が北西旋回 上昇
9月14日(日)荻野第一展望台 竹信10:00−10:40
10:00 オオタカ東へ 10:20、40大山方向でソアリング
12:25−14:00、南東1、吉邨隆資 トビが計6羽で、サシバの姿なし。
9月17日(水)荻野第一展望台
8:20−12:00、晴れ、北東1、26−28度、竹信、長井健樹 トビ計5羽で、 サシバの姿なし。
秦野・名古木
9:30−14:00 森要 10:05、10:10、11:20、谷戸田に面した山など で、各サシバ1。11:35、山から飛び立って2羽で権現山方向へ。
9月18日(木) 菜の花台 9−12時、渡辺徹 渡りなし、クマタカが2度飛翔 。
9月19日(金) 荻野第一展望台
10:00−12:00 雨上がり、カスミ、曇り、0、28度、竹信。トビが出るがサ シバ渡りなし。
9月20日(土)荻野第一展望台 9:00−11:00 曇り、北1、長井健樹、池 上武比古
10:24、サシバSP2 羽、10:24、ハチクマSPが北西1キロに。
名古木 1040−13:40 曇り、森要。
13:30 サシバ3が善波峠付近で舞い上がり、気流が悪くて1羽は南、1羽 は北西、1羽が山影に。
9月23日(火)鳶尾山 9:30−12:00 船木曄子、関野祥子ら3人。
10:30、サシバ5羽が東から 西北西へ。
菜の花台
8:30−14:00 晴れ、南1。 竹信、池上、稲田伊史、佐藤喜代子、佐野ノ ブ。9:10 サシバ2羽真上上昇、42 サシバ北へ。このほかノスリ2羽、ハ ヤブサ。エゾビタキの群れが3回ほど訪れ。
名古木
森要 9:10 サシバ3羽、旋回後北西へ、13:50 北側稜線にサシバ3羽 上がり善波峠の山影へ。
9月24日(水)
菜の花台 7:00−10:20 曇り、西1、22度。竹内ら2人。
9:00 ハチクマ東から西へ、サシバの声2回。ノスリ地付きの個体。
権現山 11:00−14:00 曇り、南3、27度。竹内、白幡紀夫、川瀬隆志ら 4人。
11:45 サシバ1浅間山、 ソアリング中見失う
12:00 ハチクマ 大山手前を西に、山より低いところを飛ぶ
12:51 サシバ1 浅間山から西へ、
13:07ー07 サシバ1 浅間山から上空、かなりの高度北北西に、
13:50 フォーク鉄塔にカラスが待ちうけ、トビやオオタカのモビング。
北方向に集中的に観察、時折海側を観察したが、海側は飛来なし。一人 は展望台から浅間山方面を見たが、権現から浅間までは約6キロと遠く、ほ とんどが水平飛行のため同定には苦労した。タイミング的には2−3個が出 現すると、参加者に担当を指名してフォローした。今後の観察には4−5人の 参加が期待される。
このほかアオバト、アマツバメ、エゾビタキ多数、コサメビタキ、キビタキ、 サンショウクイ、など。
荻野運動公園第一展望台 晴れ、南3、28度。 竹信、池上、長井、小林 みどり、花上友彦、本郷ご夫妻、 計7人。
10:30 サシバ南西へ、10:48 サシバ南西へ、ツミが2回モビング。
南風強く条件悪し、南西の白山西山稜の彼方、2キロはあろうかと思われる ところ に、サシバは突然現れる。スコープが外れるとすぐ見失う。
24日の荻野運動公園での観察は「天気晴朗なれどずこっ・・」というとこ
ろで南風に悩まされました。8時半から午後1時半まで、7人で遠くの点を見
ていましたが、時々楽しませてくれるトビかと思っていたら、「違うぞー」という
ことで、やっと10時半過ぎに2回、都合2羽のサシバが大山方向に消えてゆき
ました。
それも、遠くの点ですから、とても図鑑にあるような胸の模様なんて分かりようがないので、そのシルエットや「野鳥フィールドノート」(水谷高英著、文一総合出版、これはいい本ですよ)の「タカ正面からみた特徴」を見ながら、鳩首会議の結果、不肖私が判定した次第です。
そのサシバに突っ込む、さらに小さな点を2羽見つけましたが、これも同定しようがなく、「あんな無茶をするのは、ツミしか考えられない」とう、総合的な判断でツミとしました。
各地で同様の話が出ていますが、荻野でもすごい数のアマツバメが通り過ぎました。彼らも帰ってゆく時期なんですね。 池上
【荻野運動公園第一展望台】 9:00−13:30、晴れ、北東1、22度、竹信 、 花上友彦、東条さんご夫妻、船木曄子、嶋田昌行、本郷さん、池上ら8人
9:52 サシバ 斜め北の真上大山方向に、
10:00 サシバSP2羽 白山 のかなり上、
このほか、ノスリ2羽のほか、4羽がかなり上空、同定できず。
【権現山(秦野市)】 7:05分〜13:00、曇り、風力0、気温:20度 白幡、長井、竹内ら3人 サシバ計86羽
8:13 サシバ 浅間山山頂辺り 東から西へ、
9:30 ツミ 権現上昇し北へ
10:00 サシバ3 高取山東裾野付近 2羽南東へ(海方向)1羽は見失う
10:05 サシバ3 NTT鉄塔近く、降りる。
10:09〜11 サシバ3 浅間上 上昇し高度稼ぎ、西に高速で飛び去る。大 山山頂のはるか上空(推測だが、10:05と同じ個体?)
10:57 サシバ 渋沢上空から矢倉岳方面
11:21 サシバ13 権現真上より少し北、西へ(このサシバセンサスの浅 川lさんより連絡)
11:43 チョウゲンボウ、 山頂少し南東 上昇、44分
11:44 サシバ1 東、海方面に
12:05 サシバ1 東海大の上空を上昇、
12:25 サシバ60 権現真上の少し北、西へと飛ぶ。
サシバは計86羽 推論だが、厚木市又は伊勢原市東部の山裾で上昇し、 高い位置で 権現を越え、そのまま箱根を飛び越える気配。
【27日の大集団通過についての見方】(池上)
◎権現山上空を通ったのは東京・横浜・厚木横断組か?
われわれの最大関心であるタカ渡りルートについて、27日の権現山通過 集団のことを聞いて「はたっ」とひらめいた。
これまでの権現山観察では、サシバは出てもぱらぱらで、ルートを解明し ようにも、その手立てがなかったのだが、27日11:21のサシバ9羽、12:2 5の60羽は手がかりになる。というのは、関東地域タカ渡り情報交換会のM Lや、タカの渡り全国ネットワークHPで、毎日の集計を見ると、およそのこと でどこから来たのかが分かるである。
この日の動きを見ると、まず北方の八王子の方は一番多い陣馬山で54羽 (時間別集計不明)、所沢北野で79羽、東京都瑞穂町・六道山は一日で25 8羽、時間別集計では11時前後の20羽前後を数えているが、いずれも飛行 方向の基本は大体西である。また、この日、これらの飛行の受け口となる厚 木市・荻野運動公園での観察では、ぱらぱらとサシバを確認したが、せいぜ い5羽程度だから、見逃しがあったとしても、権現山集団は丹沢東麓を通っ ている可能性は少ない。
とすると、次にチェックすべきは武山、峯山など三浦半島の付け根を通過 する相模湾勢だが、この日の富津岬越えは記録的であり、それを受けた武 山はサシバ156を数えているけれども、時間別を見るとほとんどが1,2羽の ぱらぱら、多くて10羽程度である。
もちろん、どこかでサシバが集合して「せーの」と飛び始めることはあるかも しれないが、60羽の集団となると考えにくい。そうすると、残りの可能性は関 東平野のど真ん中を通ってくるサシバ集団がいるのか、ということになる。そ のヒントは、重厚な調査をしている千葉県・印旛沼で調査している稲敷グルー プの結果。
稲敷ではこの日。7時半から12時までの調査で、60羽のサシバが南西に 向かっている(時間別集計なし)。これをそのまま南西に伸ばせば、東京とい うことになる。それに、関東調査グループの難点は、茨城西部、栃木、群馬 東部のカバーがないことだが、これら未知の領域から飛来したのが、権現集 団と考えられないだろうか。
権現(標高620m)で観察していた長井さんの言うように「上空2000m位を 旋回していて、頭上遥かで目を放すと見失う高さ」だとすると、この集団は権 現からかなりはなれたところで上昇気流に乗ったのだろうが、そうだとすると それはどこなのか。荻野からもかなり南に離れたんれたところだろう。
昨年秋、菜の花で観察していると、荻野から東5キロはあろうかという座間・ 谷戸山公園から「サシバが10羽以上西に飛んでいった」と携帯連絡があっ て唖然としてことがある。座間の上を八王子からの南下勢が飛ぶことは考え られないから、「これはきっと東京横断組だろう」と思ったのだが、27日の権 現勢も同類ではなかろうか。
吉邨さんのコメント
私の一番の関心事は「東京都心部を大量にタカが渡っているはず」なので す。茨城からの移動方向を聞くと新宿の副都心ビルの方向と言われますま す「飛んでいる!」と思った次第です。都心部はヒートアイランド現象で相当 の熱量が有ります。以前たしか広島だったと思いますがこの市街地の上昇 気流を利用して渡りをするとの記述を目にしたことが有ります。実際に都心 部でも観察例が有りますが、運良く見つける程度で見る気になってもなかな か難しいです。
その一例で丁度各地で大量に渡った日に東京都中野区で観察できた例と 過去の観察例を添付します。 添付例で水色の部分は東京西部、八王子 方面に行くよりはもっと南に飛んで行くのではと考えられる例です。
> 東京都中野区新井 平和の森公園
> 2006年09月24日 9:00〜12:00 ほぼ快晴
> 北の風 11:00頃から上層の雲だけ北に流されるようになった。
>
> 9:50 サシバ 1 ENE 高度50 → SSW 高度 200
> 11:05 サシバ 2 SSE 高300 → 1羽はE もう1羽はSE
> 11:10 サシバ? 1 N 高500 → W
> 尾の長めのタカ 遠くて識別できず
>
> 肉眼では最初の1羽を除き発見が困難で、双眼鏡でなめ回した結果から
> すると上々だと思います。
森要さんのコメント
茨城県印旛沼の稲敷グループの報告によると、稲敷から南西に移動したサ シバの多くは利根川を越え、千葉県側の印旛沼東部で把握され、さらに千葉 市南南西に記録が多く、最終的には千葉県の富津岬に行くのではと推定し ています。昨年の神奈川支部報によると、サシバはできるだけ緑地の繋がり の上を移動するらしいともあり、一気に大東京を横断しないのかもしれませ ん。
長井健樹さんのコメント
大都会の巨大な熱量は上昇気流を生み出していないだろうか、だとしたら関 東平野横断は苦もなく実現可能なような気がする。また曇天で上昇気流のな い日が続くときは山肌を縫いながら小まめに中継点を繋ぎ好天を待ちながら 西に向かうという仮説はどうでしょうか。
28日
【七沢日向薬師入口 】6:30〜12:00 曇り 風N、風力4 17→20℃
観察吉邨隆資 サシバ計2、ハチクマ4
7:30 サシバ2 鐘ケ嶽山頂で旋回上昇後Wへ移動
7:32 ハチクマ1 〃
8:55 ハチクマ1 右のピーク上で旋回後Wへ移動
9:20 ハチクマ1 観察ポイントのNE500m、h50mでSへ移動
9:53 ハチクマ1 観察ポイントのN1Km、でSWへ移動 大山山腹で見失 う。このほか、オオタカ3、ノスリ1.
9:38 サシバらしい個体がトビ1と左のピーク上空に上がりWへ移動
【七沢森林公園・ななさわの丘】9:00−11:00 曇り、北西風力3、16度
観察竹信、長井。 風強く、寒すぎた。タカの姿なし。
【権現山】9:00−12:00、雲り、北風力3以上、17度。稲田、池上、東条御夫妻、4人。
11:42 東2キロ、焼却場上空からサシバSPが南へ滑空、そのほか姿なし。
【菜の花台】(秦野からヤビツ峠への林道途中、標高670メートル)
7:00−14:00 晴れ、南1、20度 観測2人
計サシバ23、ハチクマ3 そのほかオオタカ2
11:15ハチクマ 頭上 北から西へ、可成りの高度肉眼ぎりぎり
11:23ハチクマ 塔ノ岳方向、高い、上昇中見失う。
12:40サシバ4 大山上空、高く肉眼では不可、西へ高速で飛ぶ。
12:54サシバ6 大山山上空 、肉眼不可、西に飛ぶ
13:10サシバ5 上と同じ
13:40ハチクマ1 ソアリング後北へ、双眼鏡で可視。
13:44サシバ7 ソアリング後北西へ、可成りの強風かとばされる感じの飛
行。
13:49サシバ1 北へ飛ぶ、大山上空。
所感 本日は完全に観察方向を”チョンボ”した。当初。東の三角山稜線からNTTの鉄塔、フォーク型鉄塔、弘法山、権現山方面を重点に見ていたが、昼過ぎに「かなり高いところを飛んでいる」との情報で方向転換、北の大山を含めて上空観察に切り替えた。 かなり雲が湧くのも早く、多分上昇気流も強くて高度が稼げたのか、かなりの高々度で移動しており大山上空の渡りは肉眼では見えず、双眼鏡のみで観察可能
(ちなみに大山山頂〜菜の花台は直線で、3.5km位)。
【伊勢原市・七沢温泉南】7:00−14:00 北東2、18−30度 観察4人
8:25 ハチクマ 南西権現方面へ
9:00 サシバSP1 このほかクマタカSP2、オオタカ1.ノスリ1
【厚木市・上荻野】1人 サシバ16羽
高くて確認が難しいが、高取山(標高522メートル)で旋回して上空に行き
、鐘ヶ岳方面の西へ。
8:45 8羽のタカ柱 9:30 2羽 10:58 4羽 11:10 2羽
【浅間山(権現山の下】(秦野市の東)観測1人 10:50〜11:40、12:27-13:30
サシバ計13羽
11:05 1 西へ 11:13 10+ かなりの上空でタカ柱となる 11:18 1 西へ 11:33 1 西へ 11:38 1西へ 12:34 2 西へ 12:58 1
3日
【権現山】(秦野駅東2キロ)8時ー午後2時 曇り、北東の風2、20−22度 観察者3人 サシバ計28羽
8:00 サシバ9羽 浅間山かなり上空から西へ サシバ1羽 権現かなり上空を西へ
9:35 サシバ8羽 浅間上空に鷹柱
9:51 サシバ5羽 浅間上空に鷹柱
13:02 サシバ5羽 浅間上空から南へ
【伊勢原市・七沢の浄水場入り口】
曇り時々はれ、北北西の風1−3 観察者1人、トビの動きからして、上昇気流は出ているけれど、サシバの姿なく、湧き出るのはトビとハシブトばかり。
そのほかオオタカ、遠くの大山方向にタカSP(13:03)
4日
【 菜の花台】7:00ー13:20、曇り、風向・風力なし、 気温:18度(午前
7時の時点)、観測竹信、竹内、その友人ら3人
結果 サシバ1(非渡り4)ハチクマ1(非渡り1)このほか、オオタカ2、ツミ1
10:43 サシバ1三角山稜線手前の谷から出る。高度1500で西へ。
10:55 ハチクマ1 太山上空を東に飛ぶ。
11:39 ハチクマ1 菜の花台上部を上昇、西にUターン。突如羽根を折り 畳むようにして、菜の花台と岳の台との間の谷に急降下見えなくなった。まる で落ちるように。
11:40 サシバ1 殆どハチクマと同時、東へ。
11:48 サシバ3 三角山上空で北へ飛ぶ。飛び出す少し前まで鳴き声 が聞こえた。多分菜の花台南斜面から上がったものと推測。
コメント 2日とは大分様子が違う。風や気流の関係もあるだろうが、2日のよ うに高々度で飛来、まっすぐ西へ飛行する展開はなく、この近くで羽を休め、 午後の気で飛び出した感が強い。渡りも後半か。
アオバト±50羽が、菜の花台南側斜面を西から東へと飛んだ。
【 権現山】8:00−13:30 曇り時々晴れ、SE1−2、観測稲田、川瀬、白幡ら3人
結果サシバ1、SP8
9:00 サシバSP2、浅間山後方で上昇しWへ。
10:00 サシバSP6、フォーク右を上昇
10:30 サシバ1弘法山の上空を上昇
【伊勢原市・七沢、浄水場の入り口】8:00−12:00晴れ、N0−1
観測池上
双眼鏡に見えるのはトンボ、イワツバメ、カラスばかりで成果なし。
【上荻野】7」00−12:00 森要 サシバ記録なし
【権現山】時刻:AM.8:00〜PM.13:00天候:晴れ後曇り風向:N風力:0〜1
観察者:稲田 1名
10:50 タカSP4羽 フォーク状鉄塔上空を上昇。見失う。渡りのサシバと 思われる。
浅間山の稜線には地付きのトビ2羽と39羽のカラスが遊んでいました。権現山ではモズの縄張り囀りでにぎやか。エゾビタキとアサギマダラがまだ残っていました。偶然、アオゲラとオオアカゲラを観察しました。
【七沢・浄水場入口】 6:53〜13:00、 竹信、花上、吉邨 3名
晴れ後曇り 大山はガスってました 気温19℃ NWNの風風力1(開始時) 11:00ごろからSWの風に変わる
タカは サシバ 1、ハチクマ 4、ノスリ 9、ツミ 4、ハイタカ 1、チョウゲン ボウ 2,オオタカ 3
8:13 ノスリ1 WSW2km、H400 高度を幾分下げ日向山の裏(西)へ消える
8:55 ノスリ2 W2km、H400 ツミと共に帆翔上昇H500Wへ ツミ1
9:20 ハイタカ1 W2km、H500 ツミと共に帆翔上昇H800WSWへ
8:28 ハチクマ2 WSW2km、H500 トビ4と帆翔上昇H800Wへ
9:32 チョウゲンボウ 2 WSW2km、H50 SWへ移動林の中に入る
9:40 ツミ2 WNW2km日向山、H600 上昇H800雲の中に入り見失う
9:48 ハチクマ1 WSW2km、H400 高度を下げNへ移動 浄水場付近で見失う
10:00 ノスリ1、オオタカ WNW2km日向山、H400 Sへ移動大山山腹で見失う
10:10 ノスリ1 NW3km、H500鐘ケ嶽、Nへ移動鐘ケ嶽の裏側に消える
10:15 ノスリ1 直後にトビを含む10+のタカ柱ができ、追いかけたため記録できず
10:18 上記のタカ柱 移動が早く種の確認はできず、大きさからサシバが含まれる可能性大 WNW3km日向山の西、H1000 SWへ
10:18 ノスリ1 WNW2km日向山、H1000 Sへ移動 大山で見失う
10:30 ノスリ2 WSW2km、H800 SWへ移動サシバを発見見失う
10:30 サシバ1 WSW2km、H500 SへH600
11:15 ハチクマ1 NW3km鐘ケ嶽、H600 帆翔上昇H800鐘ケ嶽Nへ消える
11:35 オオタカ1 NWN2.5km、H500 帆翔上昇H1000で見失う
12:18 オオタカ1 NEN1.5km森林公園、H100 Eへ移動H200
9:30ごろからトビが目立つようになり、何度かタカ柱を形成した 最大13羽 確認 早朝イワツバメ30+が見城の麓で飛び、その後分散して終始観察点 の周りを飛んでいた。 11:00ごろにツバメと共にコシアカツバメが群をつく り、近くの電線で翼を休めていた ツバメ15、コシアカツバメ6。また今日はヒ ヨドリの渡りも頻繁に観察できた。タカ以外の観察 (順不同)
モズ 3、ハシボソガラス5+、ハシブトガラス67+、スズメ86+、カケス3、 ヒバリ5、ハクセキレイ 5+、ガビチョウ 2、キジバト10+、キセキレイ 1、 ドバト15 +、ヒヨドリ 115+、ツバメ 18+、メジロ 1、ムクドリ 2、コゲ ラ 1、カワラヒワ 7、ヤマガラ 4、アオサギ 1、コシアカツバメ 6、アオバ ト 2
今日は側で米の脱穀をしており、藁を分けてもらったり、ミカンをごちそうにな ったりと地元の方にお世話になりました。ただし、「あの人ら、1日見てるんだ よ!?」なんて会話が聞こえてきました。
【七沢浄水場入り口付近の田んぼ】 7:30−9:10 曇り時々晴れ (8:20ごろから大山に霞がかかり始め、9:00には白く覆われ見えなくなった。)21℃、撤収時27℃ 風ほとんど0 時々北1
7:55 オオタカNE→SWへ低空飛行 これを追っかけている時、大山山頂付 近で不明1が高舞い、見失う。
8:32〜39 トビ1が大山方向で舞い上がり、しばらく旋回していたが、急降下 して林の中へ消える。
8:38 トビ1 日向山付近で舞い、白雲に消える。
モズ3 アオサギ3 ヒバリ1+1 ハクセキレイ3 ツバメ5 カラス 南山方向 で100+一瞬にして山影へ消える。カワラヒワ約20 キジバト8 ムクドリ9 ア マツバメ約10 ヒヨドリ6など集団で移動 これからがチャンスと思いきや、大 山が隠れて残念。
【権現山】 稲田伊史8:00〜PM.13:00 曇り 風向:N 風力:0〜1 観察 者:白幡、菅原、池上、稲田4名
08:35 ノスリ(1羽)善波峠上空を西へ。
09:25 チョウゲンボウ(1羽)権現山上空を南へ。
09:55 タカSP.(2羽)フォーク状鉄塔右の山頂上空を上昇、見失う。
10:35 タカSP.(4羽)フォーク状鉄塔右の山頂を上昇し、西へ移動。
10:45 タカSP.(5羽) 同上
10:55 クマタカ?(1羽)ゴミ焼却場上空を東へ。
11;15 ハチクマ?(1羽)弘法山上空を北へ。非渡り。
11:35 ノスリ?(1羽)権現山上空を南へ。
11:50 タカSP.(1羽)NTT鉄塔上空を西へ。
8時に権現に着くと浅間山稜線はガスで見えないが、9時過ぎから少し明るく なってきた。菜の花台は全くダメで、池上も権現に終結。眼の数がものを言う のか9時から12時にかけていろいろなタカを見た。が、残念ながらSP.と?の 何と多いことか。ビギナーはつらい。
【菜の花台】6:50ー11:30、晴れのち曇り、風向なし〜南、0−2、20度 (7時頃)観測竹内、池上
7:55 オオタカ1 成鳥、雌雄不明、駐車場先のマツの枝
8:02 トビ2 大山左を上昇
8:35 トビ1 三角山上空
8:40 ハチクマ1 岳の台上空を西へ。
8:56 サシバ1 三角山頂上から秦野盆地方面に少し下り加減。 少し 羽根をたたんでいた。
9:09 ノスリ1 三角山稜線、枯れたマツの枝に、結局9:51分まで 止まる。(これも地付きの個体休憩か。)
9:35 サシバSP、観察場所と水平高度で飛行、南東へ
10:22 サシバ3 フォーク鉄塔方面との中間あたりの距離。上昇し急 降下、遊びの雰囲気。斜面の緑で見失う。
10:34 ハチクマ1 三角山上空を北西に、双眼鏡で追えた。
所感:今期のメインの渡りは終わったか?いずれも単独個体が少々遅れて 飛んでいた感が強い。10:22分のサシバ3羽は上昇するものの、羽根を閉 じて降りたかと思うと、又上昇したりと、遊んでいる雰囲気だった。 以上
【権現山】8:00〜11:45 晴れ 風向:E〜N 風力:1〜2 稲田 08:55 タカ sp.x1 フォーク鉄塔東側 カラス約30羽にモビングされ、少し上昇して 西へ。 他に出現なし。 水のみ場にキビタキ♂♀、観察場の桜の木にツツ ドリが出現。
【変電所前】8:00−10:30 晴れ 南西1、24度 池上 8:46 ハチクマ 頭上に湧きだす 旋回しているうちに見失う 9:24 ハチクマSP2 北上 9:35 サシバの声がするが姿見えず。 渡りか、ヒヨドリ10羽ぐらいが2度 西へ、
12日(日)
【菜の花台】9:00−12:20 南1、曇り、池上、竹信、小林み、菅原、霜島、吉邨、稲田の7人
9:38 ハチクマ
9:56 鉄塔にノスリ ノスリの鳴き声
10:06 ノスリ
11:47 ハチクマ 真上を西へ オオタカが大山方向に
【08年 丹沢山塊 ふれあい秋のタカ渡り調査】
会員番号134 横浜市:竹内 勝夫
小生の住む旭区・若葉台の団地から、朝に夕に眺める丹沢山塊。左に端正な大山から右に三峰山、その先の峰々辺りまでの山々が遠望できる。残念だが表尾根は無理である。
果たしてこの山波を秋のタカの渡りは越えてゆくのだろうか?ふれあい・池上さん提案のタカの渡り調査に参加し、丹沢山塊越えの渡り確認のため今年も通ってみました。
過去の調査から矢倉岳から万葉峠を越す渡りの集団は、この神奈川県内の何処を通過しているのか?この秦野盆地から丹沢山塊の何処を越えているのだろうか?その疑問に挑戦したのです。
観察の時には5時に起床、6時には出発し、7時から菜の花台で観察である。早朝は、小鳥達が我々を楽しませてくれました。双眼鏡を肩に、コンビニのおにぎりを頬張りながら、秦野盆地・湘南の海岸線・相模湾に浮かぶ朝日を受けた江ノ島も格別でした。
少し双眼鏡を引くと、秦野盆地が海のようで、そこに半島のように突き出た権現山から弘法山がやはり日を受けて輝き見えています。
この時間耳を傾けると聞こえるのは、シジュウカラ/メジロ/ホオジロ/モズ/イカル/カケス、そして少し気温が上がると、飛ぶために生まれてきたようなアマツバメ/ヒメアマツバメ/イワツバメ/ツバメ達です。山頂をかすめながら羽音を残し去っていきます。
その間をぬって、オオルリやヒタキ類も梢で休息を取りながら西を目指します。でも何時も感じますが、何故小鳥達の体型はこの様に多様に進化したのでしょうか?同じように海を渡り南の越冬地を目指すには、余りにも飛ぶことに対する体型が違うからです。餌の取り方での進化と思いますが、その過程での変化には興味には尽きないものが有りますね。
小鳥達を観ている間に時間も経ち、気温も上昇し始めると、猛禽類が活動を始めます。何時も先陣を切るのがトビです。菜の花台のケースでは殆どが秦野盆地側から突然姿を表します。ワッとさせられますがトビですねで終わってしまう。(トビには失礼だが)。
次は一通り近隣に立ち並ぶ高圧送電線の鉄塔上部をチェックする。時折羽を休めているタカ類が観察されることがある。彼らにとっては休息やハンティングの良いポイントであるのだろうか。
そして双眼鏡焦点を権現山に合わせる。そこから順次弘法山、善波峠、そして浅間尾根を大山方面へと移してゆきます。地付きのオオタカやノスリが舞うが、大きい群れの渡りには巡り会わないことが殆どである。
ある日のこと権現山でセンサス調査をしていた仲間の方から、大山山頂遙か上空を飛ぶ群れの情報が観察途中に入ってきた。急ぎ双眼鏡を大山上空に向けると、居たではありませんか! ヤッターと声が出ました。
肉眼では見えないが上空を飛行するサシバの群れが、レンズを通して確認出来ます。なんとサシバは丹沢山塊の上を飛び越えていたのです。
今まで見えなかったサシバ達は遠くで上昇気流に乗り、水平飛行に移り、高度が落ちたら再び上昇気流に乗り西を目指していたのです。矢倉岳でも気流に乗りその先の箱根を超えていたのでしょう。この瞬間に、我々の調査にも一筋の光が射したと嬉しく、楽しく感じ入りました。
大山やその付近の山々の稜線よりも、はるかに高い空をすでに滑空し越冬地を目指していたと感じました。渡りの群れは面白いように次から次と大山の上を飛んで行きます。
9月27日の午後、権現山で飛んだ集団も、遠い水平方向に気を取られていた我々の視野より高く飛来し、忽然と姿を現し、気づいた時には権現山山頂の少し北を悠然と飛び、あれよあれよと言う間に、一直線に矢倉岳方面へと去りました。
今後の観測結果を待たねばならないが、これらの経験や各種の文献から、関東平野ではサシバがと飛ぶ日は一斉で、遠くで上昇気流に乗り、降下・上昇を繰り返しながら一気に飛び抜けるように、その日の内に渡りきってしまうと、この度の観察からは感じました。
こんな観察や感想で今シーズンの“ふれあいタカ渡り調査”は10月中旬、来期も又の合い言葉で終わりました。数は減ったものの、未だツバメ達が西へと軽やかに菜の花台をかすめ飛び去っている日でした。
今シーズンの観察は完了ですが、調査は未だスタートしたばかりです。場所やルートを確定し渡りの実態を掴むまで継続します。
それにはふれあい皆さまの数多い観察の目が必要です。次のシーズンには誘い合って、渡りのタカを多くの会員で観察・調査が出来る年になればと願いつつ・・・・・有り難うございました。
2008年秋タカ渡り調査を振り返って 池上 武比古
矢倉岳の東側で沸き立った鷹柱は、やがてほどけ、サシバは次々と愛鷹山に向かって樹海の上を悠然と滑空してゆく。その勇姿を見て、誰しも感慨を持つでしょう、私はいつも書くことですが、その姿を想い浮かべるとアルビノーニのアダージョの旋律を思い出します。
タカの渡りを見たいなら、遠くでは伊良子岬、白樺峠、近くでは矢倉岳に行けばいい。しかし、そこは先人が開発した場所、手っとり早いけれど観光名所を訪れるようなもので、できることなら自分たちのフィールドでその姿を見たい。
そういう思いで始めたタカ調査ですが、2年目で何とかその緒に着いたようです。私なりにこの秋の調査の問題点を整理して、皆さんの意見、批判を募りたいと思います。
○大山から権現山の山稜、上空はタカの大きな渡りルートだった。
まずは権現から始めようと調査を始めたのは、秦野に住む浅川久子さんが「弘法山と権現山の間ですごい鷹柱ができたことがある」と、渋沢丘陵の観察会リーダーの船木曄子さんが「何度も渋沢市街上空に鷹柱を見た」という目撃談を寄せてくださったからである。
半信半疑ではあったが、この秋の9月26日の86羽、10月2日の70羽(重複あり)の目撃で、この近辺がルートであることは実証された。
権現山の南をタカ飛ぶことはほとんどないようだ。さらに南の湘南平のあたりは逗子や鎌倉方面からの渡りのメインルートになっているかと思われるが、それを見るのは無理。しかし、この大山―権現山線は、箱根―万葉公園線の前の大きなゲートになっていることは確実なように思える。
○飛行ルートは高かった
昨年は10月4日、神奈川県内での観察ポイント、武山、峯山、万葉公園でサシバ・デーに沸き立ったとき、われわれの菜の花台観察では記録はゼロで、惨めな思いをした。ところが、今年は何とかカウントできたのは、高度の飛行集団を見つけたからだった。つまり、去年は見ていても見えなかっのだが、それにしても高く遠く飛ぶ集団を見つけるのは難しい。
今年2回のサシバデーで、何とか集団を確認できたのも浅川さんの「飛んでるわよ」という連絡があってのことだった。というのは、われわれはそれまでの経験で、権現山では通称フォークからNTT中継塔の浅間山山稜越えにばかり注目していて、その山稜のかなり上とか、われわれ自身の真上にまで気が回っていなかったのである。菜の花台も同様で、言われてみれば、大山のはるか上を飛んでいる集団がいた。
山稜越えと、高度飛行組のどちらも見るには、今の権現山・東屋の横の観察では限界があるかもしれない。山稜の向こうでソアリングしているのを見つけて、それが滑空すると、展望台周辺の樹木に邪魔されて、行方を見失ってしまう。その面では、権現山直下の駐車場横は大きく見通しがついていいかもしれないし、小蓑毛・変電所前はさらに展望が開けていて、山稜越えも高度飛行もチェックできそうな気がするので、今後検討したい。
○八王子南下組は少数、大半は大都会高度通過組ではないか
調査を始めた時のコース予想は、八王子方面からの南下組が丹沢の東麓、南麓沿いに回って来る、というものだった。それだからこそ、権現山、菜の花台の観察のターゲットは、大山から権現までの山稜であり、そこで上昇気流に乗って来るのを待ち構えていた。その想定は部分的に合っていたのだが、われわれの念頭にはなかった高度通過集団の規模は、それら山稜越え集団をはるかに凌駕していた。
実際に見て、聞いて考えると、雨や曇りの毎日が続いたあとの晴れ、朝から気温が上昇したときの通過集団は、われわれから見える山稜あたりで上昇気流に乗ったのではなく、はるか遠くで登りきって滑空し、秦野付近でできればもう一度一仕事するか、という風情にも見えた。(東京など大都市を横断したサシバ群が秦野あたりを横断したのではないか、という推察は、ふれあいHPのフォーラムに入れました)。
○秦野でのサシバデーは、城山湖とはリンクしていなかった
秦野でのサシバデーの出現サシバを見ると、大半は高度飛行組だが、もちろん山稜越えと見られる飛行組もいる。森要さんの名古木、変電所前での観察で目撃された個体や、伊勢原・浄水場入り口の七沢観察で目撃された多くの個体もそうだ。
それまでに飛行してきて、一晩その山麓で休憩していたのか、それともその日に山稜伝いに来たのか、それは分からない。その行動パターンを今後調べてゆくことは、七沢での調査の大きな目的になろうかと思うが、ただ、秦野、菜の花で多くのサシバ通過を認めながら、七沢では分からなかったことは、どう理解すればいいのか。単純に見逃したのか、それとも、高度が高すぎて見えなかったのか。どうも、後者のような気がするが。
いずれにしても、城山湖を始めとする八王子各地のサシバがほとんど西へ向かったことや、秦野に比べて確認個体数が少ないことから見て、秦野でのサシバ集団はどうも厚木の方には来ていなかったようだ。
○同定力のアップを! いい知恵を貸して手ください。
タカ観察を始めて、いろんな喜び、驚きを経験した。神奈川でこんなにいたの?と言いたくなるような多くのハチクマを目撃したこともそうだし、定番のサシバ、ハチクマ、ノスリ、オオタカのほか、ハヤブサ、チゴハヤブサ、ハイタカ、ツミ、クマタカなど多くの種類のタカを見て、まだまだ自然が残っていることを実感した。
ただ、多様なタカに遭遇できることは、同時にタカの同定力が問われることでもあったが、まだまだ駄目な私は「何やあれ?」ばっかりであった。2キロはあるだろうか、遠くの点を見つめながら、まずはカラスとの区別。これは、カラスのひらひら飛びでなんとかクリヤー、その次はトビ。バチを見られるならいいが、水平飛行に入られたりすると、ノスリではないのか、それともサシバなのかと、だんだん支離滅裂になってくるのである。
七沢で見ていても、前日の私の観察ではゼロなのに、翌日の吉邨隆資さんの観察ではすさまじいカウントをしていたことで、その差は如実に出ている。よって、吉邨さんには脱帽して、遠くの点やシルエットでどう見分けるかを、これまでの知恵を集大成して披瀝してくださるようにお願いしている。
市販のタカ図鑑は、虹彩がどうしたとか、横斑がどうしたとか、いろいろ書いてあるが、そこまで見えたなら誰にだって同定できるというもので、白樺峠のように近くにみえるのならともかく、双眼鏡ではだめ、スコープでやっと見えたというレベルで苦闘しているわれわれにはたいして役にたたない。
タカというのはなかなか見かけることはないし、探鳥会で見ても一瞬の間に通り過ぎてゆくので、その特徴を把握できないままに終わることが多く、たとえ何とか同定にたどり着いても、この歳ゆえにすぐ忘れてしまう、ということを繰り返しているので、何とかしなければいけません。